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中部分科会レポート「組織開発×働き方改革 ~愛知の実践事例から学ぶ~」

ODNJ中部分科会開催のオープンセミナー「組織開発×働き方改革 ~愛知の実践事例から学ぶ~」(2017年11月12日)、大盛会で終わりました。

組織開発と働き方改革を結び付けた内容の講演はおそらく本邦初、とのこと。
やはりその点に興味をもってくださった方が多く、企業の人事担当者や組織開発・人材開発コンサルタントを中心に100名を超える方がご参加くださいました。

まずは中村氏の「組織開発の基本と働き方改革への応用」の講義から。
組織開発とはどういうものか、ということから、組織開発がどういう価値をもたらすものなのか、組織開発で大事なのはどのようなことか、などの基本的概念をわかりやすく解説してくださり、そこから、皆さま興味津々の、組織開発と働き方改革の関係へ。
いろいろな取り組みについて、現状の働き方改革で実施されやすい分野と、どのように組織開発的な応用の取り組みにつなげていくか、について説明。
「一見非効率的なことをすることで、

最終的に効率的になっていく」、だけど、非効率に思えるところからはじめることになるので受け入れられにくい、というお話に、多くの方が深くうなづいていた様子でした。

次に2社の事例のシェアへ。
豊田通商株式会社 辻氏には「働き方改革といきワク活動の取り組みについて」
株式会社デンソー 加藤には「デンソーにおける働き方改革―全社施策と人事部内でのAI事例―」についてお話をうかがいました。

豊田通商株式会社では、違いを認めて受け入れることで多様な環境変化や顧客ニーズに応えていくための、D&I(ダイバーシティー&インクルージョン)の施策として、株式会社デンソーでは、パラダイムシフトが進む中で新たな価値を生み出すための施策として、それぞれ進めています。
どちらにも共通するのは、なんのためにするのか、なぜ今これに取り組む必要があるのか、目的や背景を社員にしっかり伝えていること。また、主体性を重んじつつ、小さな単位や共感してくれるところから少しずつ始めて広げていこうとしていること。
進め方やしくみのつくり方をはじめ、成功につながるポイントがあちこちに見られ、これから取り組みを進めていこうとしている参加者には参考になったのではないでしょうか。

それぞれの講演中には参加者同士の対話の時間もあり、時間が足りなくなるほど盛り上がる様子も多々見られました。
仕事上の立場も異なり、講演から受け取るもの響くものも異なる参加者間で、お互いに感想や意見をシェアしあうことによって、さらに学びが深まるいい時間になったのではないかと思います。

「働き方改革」が推進されている中、意図や効果が伝わらないまま、しくみや制度のみが取り入れられ実施されることで、不満に思う現場の方々も多いのでは?
ご登壇の方々から経営側や人事担当者の熱い想いや制度の意図などを聞くと、現場の方々の感じるものもまた変わるのではないでしょうか。
ぜひ現場の方々にも聞いていただきたい内容だと思いました。

今回のイベントを通して、「組織開発」がだんだん広まってきていること、興味をもってくださる方が増えていることを嬉しく思いつつ、現場も含めさらに多くの方に知っていただけるように、組織の成果・そこで働く人々の幸せにつながる組織開発をもっとお伝えしていきたいと思います。

最後に、
イベントに参加してくださった皆さまにお礼を申し上げるとともに、快く事例のシェアをしてくださったご登壇者の方々、イベントの企画や運営を陰で支えてくださったODNJ事務局に感謝いたします。

イベント詳細

イベントWebページ
中部分科会主催「組織開発×働き方改革 ~愛知の実践事例から学ぶ~」

日時 2017年11月12日(日)12:30~18:00
会場 南山大学D棟DB1教室
講師 中村和彦氏(南山大学人文学部心理人間学科教授、南山大学人間関係研究センター長、NPO法人ODネットワークジャパン理事長)
辻沙希氏(豊田通商株式会社 人事総務部 いきワク推進室)
加藤晋也氏(株式会社デンソー 人事部副部長)
参加者 115名

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